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コーナータイトル

味噌とサワークリームのディップ。

家でたべるの サワークリーム  発酵  味噌 

味噌は醤油や納豆と並ぶ日本の代表的な発酵食品ですが、この発酵食品というのは、おそらく有史以前から続いているのに、近代までその生成の詳しいことは分かっておらず、ただ「理由は解らないが、それをああして、こうして、そうすれば、ほら、美味しくなる、新しい風味が加わる、保存も利く」と伝承されてきた食品、食文化なのだそうです。
だから発酵食品は「この桶じゃないと」「この納屋でないと」「この谷じゃないとダメ」みたいに、ものすごくローカルな食品だったようです。
ローカルな味わいであったからこそ、その土地の郷土料理の基本にもなりました。
世界に目を転じてみても、ヨーロッパの代表的な発酵食品であるチーズやヨーグルトも、また同じように郷土色の強い、その土地固有の味わいとして長く受け継がれて今日に至っているようです。

味噌は味噌でも、たとえば富山の麹味噌と言えば、富山の風土のうま味そのものと言えますし、サワークリームがスメタナと呼ばれる東欧では、その地域の歴史がそのままスメタナのちょっとヘビーな美味しさになっている。

そんな洋の東西の発酵食品のうま味、美味しさがひとつになったらどうだろう。

な〜んて大げさな前振りでしたが、味噌とサワークリームを混ぜるなんて、特に目新しいことでもなく、みなさん経験済みですよね。味噌とバターとか味噌と生クリームなんていうのもあります。

美味しいですよね。

しかし、これ、ただ美味しいというものでもない。なにかもっと凄い美味しさだと思うのです。
肉に塩をふるというのとはちょっと違う。
この国に生まれ育ったものなら、きっとみんなどこかに持っている「味噌が好き」のDNAと、
私たちとは違う土地の、違う暮らしの人々が、2000年以上の歴史を持って伝えてきたサワークリームの「味わい」に対する興味とリスペクト。
日本ローカルとヨーロッパローカルのぶつかり合い。

意外なことに、その衝突のあとに現れるのは「穏やかな美味しさ」なのです。ソフィスティケイトされた味わいが新しく生まれたと言っても良い、味噌サワークリーム。
味噌は味噌だけのときより角がとれ、サワークリームも単体のときより奥行きが出る。
う〜ん、どうしてなんだろう。

「食」はおもしろいですね。

私たちは、素材の良さ、素材の新鮮さにはとても敏感です。
しかし、味噌、醤油などの発酵食品、保存食品、最近話題のドライエイジングなど、奥の深い味わいにも、あらためて敬意をはらうべきと思いました。

takahash  2013年7月 9日 12:20

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takahash

演出家(CM・映像)

TV広告を作り続けて30年。世界を食べたつもりが世界に食べられたのかもしれない。
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