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コーナータイトル

煙が目にしみる。

家でたべるの   自家製ベーコン  薫製 

ずっと前から薫製をやってみたいと思っていました。
薫製にもいろいろあるけれど、私はベーコン。
自分で美味しいベーコンを作れたらどんなに素敵だろう。
自家製ベーコンを作りたいと、ずっと思っていたのです。

アメリカ製の大型のスモーカー(薫製窯)に惹かれますが
「まずは手軽に始めるのが良いんじゃない?」
さいこさんが焼き芋用の鍋を買ってくれました。
私たちは時々畑で炭焼きBBQを楽しんでいますが、
(このBBQセットも一式全部、さいこさんからプレゼントしてもらったもの)
炭焼きBBQの炭火を熱源にして薫製をやろうというわけです。畑でね。

なんでもカタチから入ってしまう私は、薫製をやるならあれも必要、これも用意しなくちゃ、などとお膳立てがたいへんで、そのために今まで踏み出せないでいたのに、案外簡単に薫製を始めることになりました。

さて、ベーコンを作るのには、
1.塩漬け
2.塩抜き
3.乾燥   ここまでは東京のキッチンで。
4.燻煙   スモークは横浜の畑で。
という4つの行程を経ていくのですが、私たちの初めてのベーコン作りはどうだったのでしょうか。
順を追ってレポートします。

豚のバラ肉の塊を買ってきました。
初めてですから、豚バラ500g1本で、お試しです。
これに塩を直接擦り込むという方法もありますが、今回はソミュール液(ピックル液?)を使って塩漬けします。

  1ℓ
  150g
  砂糖(きび砂糖) 75g
  黒コショウ 7g
  ニンニク 1カケ擂り下ろし
  ローリエ 2葉
  ローズマリー  
  クローブ  
  シナモン  
  フェンネルシード この辺は適当に。

水を沸騰させ、塩を溶かし込みます。
続いて砂糖、ニンニク、黒コショウ、その他スパイスを投入。
15分ほど煮立たせました。
これを網で漉して、常温になるまで冷ますとソミュール液の出来上がり。
試しにちょっと舐めてみたら、悶絶するほどの塩辛さ。

密閉袋にバラ肉を入れ、そこへソミュール液を流し込みます。
肉が完全にソミュール液に浸って、空気に触れないように袋を密閉。
こうして10日間冷蔵庫で熟成させました。
肉の蛋白質がうまみ成分のアミノ酸に変わります。
ソミュール液の塩分が肉の内部の水分を抜いて、そのうま味が凝縮します。
さらに各種スパイスの旨味、薫りが肉に染み込みます。
念のため1日1回は密閉袋の上下をひっくり返して、熟成が均等に進むようにしました。

さあ、10日間の熟成が終わりました。
塩漬けになった豚バラ肉の、今度は塩抜きをします。このままでは塩辛さが強烈すぎる。
流水で肉の表面のぬめりを洗い流します。洗うことで旨味が抜けることはないそうですからご安心を。
さらに、洗った肉を今度は60〜70℃のお湯に1時間。これで殺菌も万全。

お湯から出した肉を軽く拭き、フックに刺して、日陰の風通しの良いところで1時間乾かします。
風乾というのだそうです。ハエや虫がつかないようにネットの中に入れると良い。
その後はペーパーナプキンに包んで密閉袋に入れ、冷蔵庫にひと晩保管です。

けっこう手がかかりますね。でも、それが楽しいのです。
翌日は、いよいよ畑で燻煙です。豚バラ肉を買ってからじつに12日目で、ようやく燻煙です。

畑に着いて、まずは炭おこし。
火力が安定したら先の焼き芋用の鍋の底にスモークチップ(今回はサクラです)を盛ったアルミの皿を置きます。鍋の底から炭の熱が伝わって、スモークチップから良い薫りの煙が流れ出します。
この上に網をかけて、その網に豚バラ肉を並べました。
みるみる肉は煙に包まれます。

鍋のふたを閉じて、あとはひたすら待つだけ。
鍋の温度が上がりすぎないように炭の火力に注意します。
肉から溢れ出る肉汁がスモークチップに滴り落ちて煙が消えることもあるから、ときどき煙の様子も確かめます。
4時間待ちました。
私たちは畑で作業しているから4時間はなんともないけれど、モクモク煙の出る鍋の前で、ただ待っているだけだとしびれが切れるでしょうね。

鍋のふたを開けてみた。
「ありゃ」ずいぶん肉が小さくなったなぁ。
とっても美味しそうな色だけどね。

本来ベーコンは燻煙後、最低1日は寝かせて落ち着いてから食べるのですが、これは待ってられませんでした。その場でスライスして一切れ口にすると、
「うわぁ、良い薫りだ」「だけどかなり塩っぱいね」「やや固くなったか」「・・・・」

う〜ん。煙が目にしみる。
初めてのベーコン。まあ70点というところかな。

薫りは良いです。豚バラが一気に上品なものになる。
しかし今回は塩っぱすぎました。塩抜き行程は、実は沢樹さんにお願いしていたのですが、こちらは約束通り、手順通り。だとすればソミュール液の塩が多すぎたか、熟成10日が長過ぎたか。
そして塩抜きのあと、70℃のお湯に入れて、さらに燻煙4時間というプロセスが、肉質を固くした可能性がある。
いろいろ反省するべきところはあるけれど、なんといっても最大の問題は、鍋の大きさかな。
見た目とっても好い色ではあるが、今回のベーコンは、多分燻煙の温度が高すぎて、ベーコンの「温燻」と言うよりは「熱燻」になってしまった。その色だと思う。高い温度で長時間の熱燻をしてしまった。
もっと低い温度でゆっくり燻煙するべきなのだが、この小さい鍋では温度管理が難しいです。

それでも初めてのベーコンができたことは嬉しいことでした。
みんなで少しずつ分け合いましたが、私は翌日、やはり畑で採れたプチベールとともに、パスタを作って食べました。
ベーコンの塩味が効いた、薫りの好いパスタになりましたよ。

「今度こそ!」近いうちに再度挑戦することを決意して、以上を薫製第1回レポートとさせていただきます。

takahash  2014年12月 5日 16:18

コメント(2)

この季節は絶好の薫製シーズンですね。
私は4年目ですが、他人に褒めてもらえるほどのベーコンを作るのはなかなか難しいです。最初は小さな鍋で、スモークチップではなくスモークウッドで始めていろいろ試行錯誤していくうちに、ハマってしまいました。今はドラム缶の大きさの薫製窯でやっています(^^)ニコ
みんなに「また作って」と言われると、うれしいものですよ。

posted by Power Ito Chikara   2014年12月10日 11:58

うん。あなたが書いた通り、これは熱燻。
いや、むしろ豚肉のローストですね(笑)
燻煙は熱のコントロールが難しいんです。
何度も何度もトライするうちに、だんだんうまくなります。
頑張って下さい。

posted by 小山勝巳  2014年12月10日 23:08

 
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takahash

演出家(CM・映像)

TV広告を作り続けて30年。世界を食べたつもりが世界に食べられたのかもしれない。
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