E width=    
コーナータイトル

はんなり葛汁粉

家でたべるの デザート  葛粉  小豆  汁粉 

本葛あるいは葛粉とは、葛の木の根から抽出したデンプンのことですが、木の根そのままではアクが強く食用にはなりません。根っこを擂り潰して、水の中でデンプンを絞り出し、「水晒し」という技法でアクを抜き、今度は天日に晒してようやく出来上がり。そうとう手間ひまがかかります。これを本葛と云い、サツマイモのデンプンをまぜたものは葛粉と呼ばれます。ちなみに葛の木の根を天日で干し、他の生薬とあわせて煎じたものが葛根湯です。葛湯、葛切りなど江戸時代に葛はデンプンの主流でしたが、この手間ひまゆえに、しだいに需要が減り供給も少なくなって、今や希少品になりつつあります。

今日は本葛粉を手に入れたので、これで葛汁粉を作ります。

まずは汁粉に入る白玉団子。先回の月見団子よりさらにつるりとした食感にしたいので、上新粉より白玉粉の割合を多めにします。練って丸めて、ホラ見てください。日の光を吸い取って、ほんのり灯るような風情ではありませんか。

汁粉はきんつばの材料として小豆を煮たとき、最後の煮汁をとっておいたものがありますのでこれを使います。淡い小豆色の、まだ何も味付けしていない、プンと豆の香りのする煮汁です。
ここに甘い小豆の粒餡を数粒入れて火にかけます。
砂糖と塩で味を付けましょう。もともと汁粉は甘いものではなく、塩で味つけられていたとも聞きます。あまり甘くない汁粉も良いものですよ。

さて葛粉。最後の仕上げです。葛粉に熱い汁粉を少量かけて溶かした上で、鍋に戻します。いったん小豆色の汁が曇りますが、良くかき混ぜると透明感を取り戻し、トロミが出てきます。

器に白玉団子を入れて、そこへ汁粉を注ぎます。
温かい湯気が立ち上ります。うっすら透明なゼリーのような膜の中に淡い小豆色。白玉団子がプックリ浮かび上がって、まるで花が咲いたようです。

花あり。はんなり葛汁粉。

 

takahash  2015年11月13日 11:47

コメントはこちら!


 
  名前 (必須)
 
  メールアドレス (必須)
 
  URL
 
 



Profile 投稿者紹介

takahash

演出家(CM・映像)

TV広告を作り続けて30年。世界を食べたつもりが世界に食べられたのかもしれない。
これまでの投稿一覧

杏仁グラニテ

先日は杏仁豆腐を作りましたが、その中で、近所のマーケットでは手に入らない杏仁霜を求めて、東京日本橋にある古樹軒という会…

トロリとプルリの杏仁豆腐

原始、人が初めてトロリとした食感を体験したのはいつのことだったのでしょう。牡蠣を食べた時かな、ハチミツかな。プルリはど…

初鰹を使って「はてなの飯」を作ってみた。

5月は初鰹の季節ですが、折しもNHKで始まった「みをつくし料理帖」の第一回放送では「はてなの飯」という鰹の混ぜ込みご飯…

冷やしカレーうどん

気温も湿度もどんどん上がってきましたが、皆さんご機嫌いかがお過ごしでしょうか。 夏のご飯。 前回はシンガポール…

シンガポールチキンライスを作る。

また夏がやって来ます。あのジットリとした暑い夏。気持ちが良いわけはないけれど、だからといって嫌いではない。私の身体が慣…
「たべるの」ってなに? 「たべるの」で記事を書いてみる? 「たべるの」会員登録
Recommendation おすすめ記事
伊藤園 畑へ行こうよ。